SAM, FW17 GLITTER MEN’S COURTESY OF OWENSCORP
「クリエイティブな表現とは、死の対極にあるもの——すなわち、希望だ」 わたしはこれまで常に、そう言ってきた。
2017年12月15日から2018年3月25日まで、ミラノ・トリエンナーレ(TRIENNALE DI MILANO)で、『SUBHUMAN INHUMAN SUPERHUMAN』が開催される。
「人間以下 非人間的 超人的」を意味する『SUBHUMAN INHUMAN SUPERHUMAN』と名付けられたこのエキシビションは、ミラノ・トリエンナーレのファッション部門キュレーターを務めるエレオノラ・フィオラーニ(ELEONORA FIORANI)の発案によるファッションとファーニチャーのヴィジョナリー、リック・オウエンスの世界初の回顧展だ。
このエキシビションはオウエンスが創りあげてきたファッションと家具の作品に加え、映像、グラフィック、出版物、そして最新彫刻インスタレーション作品なども集めた彼の創作世界をGESAMTKUNSTWERK – (ドイツ語で「総合芸術」)として展示。オウエンス本人が自身の物語の語りべとなり、力強く革新的で洗練された作品を通してオウエンスの世界を辿りながら、リック・オウエンスという人間が放つクリエイティビティの進化を浮き彫りにするものとなっている。
弱者に向ける想像力、温かい心、そして慈悲の精神をもって、現代社会にはびこる美と受容の既成概念に問いを投げかけ続けているのだ。
ステファヌ・マラルメ(STÉPHANE MALLARMÉ)、ピエロ・マンゾーニ(PIERO MANZONI)、ピエール・モリニエ(PIERRE MOLINIER)、マルセル・デュシャン(MARCEL DUCHAMP)、キャロル・ラマ(CAROL RAMA)、アイリーン・エイガー(EILEEN AGAR)といった詩人や芸術家の影響を強く受けている。彼はそれらアーティストたちのアプローチと、自身が持つパンクとアナーキーの感性を融合して作品を作り、そこで現代社会に根付く偏狭な「美」の既成概念と排他的な道徳観に立ち向かっていく。
INDIA, FW17 WOMENS PHOTPGRAPHER DANIELLE LEVITT
トリエンナーレ・ディ・ミラノ(ミラノ・トリエンナーレ)
VIALE ALEMAGNA 6
20121 MILANO
☎+39 02 724341
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